- 医療事務の仕事に興味がある
- 内向型にとって医療事務の正社員はきついのかな?
- 実際に医療事務として働いたことのある人から話を聞きたい
そんな方の声におこたえします。
私は新卒で2年間医療事務の正社員として総合病院で働いた経験があります。
結論から言うと医療事務の仕事は内向型の私にとってきつくて大変でした。
この記事では内向型の私の経験をもとに
・内向型に医療事務の正社員はきついと思ったこと
・内向型を医療事務で活かせたこと
・医療事務に向いている人
を詳しくご紹介します。
内向型で医療事務に興味のある方の参考になれば嬉しいです。
1.内向型に医療事務の正社員はきついと思ったこと
①人との関わりが多い
患者さんだけでも1日100人程と接していました。
関わる人は患者さんだけではありません。スタッフとの関わりも多い仕事です。
患者さんの情報を医師や看護師と共有しながら仕事をするので、1人で完結する仕事ではありません。
人に気を使うことが多く、1日終わるとヘトヘトでした。
②クレーム対応
時には理不尽なクレームを受けることもあります。
実際に受けたクレームでは以下のようなものがありました。
●刃物は危ないから渡せないが、はさみを貸してほしいと言われた。
→何か切るものがあればスタッフが切るということを伝えたところ、急に怒鳴られた。
●病院で診ることのできない専門外の症状について「なんで診てくれないの?」と言われる。
●入院患者さんの面会は部屋番号が分からないと入れないが、「教えてよ!」と怒鳴られる。
一番きつかったのは土曜日の出勤で事務員が私1人だったときに、電話で「責任者出せ!」と怒鳴られたことですね…。
誰にも頼ることができず泣きそうでした。。
③急かされている空気
診察待ち、検査待ち、会計待ち、病院は待つところです。
待ち時間が長いと「まだなの?」とイライラする患者さんも出てきます。
それで焦ってしまうんですよね。
だからと言って診察や検査の順番を早くすることはできません。
特に会計の計算をしているときにスタッフからも「あの人待ってるから早めにね」と言われるとプレッシャーでした。
④マルチタスク
医療事務の仕事はマルチタスクが多いです。
特に電話をしながら何かするということが多かったです。
電話をしながら問診票の確認、計算、書類の記入、こんなマルチタスクは日常茶飯事でした。
脳が疲労困憊でしたね。
⑤救急対応
救急車から「患者さんの受け入れができないか」という要請が入ることがあります。
電話を受けると救急隊員から患者さんの症状や名前、血圧や脈などを聞き取り、受け入れてもらえるか医師に確認します。
相手を待たせている中スピーディーに対応しなければならないのがプレッシャーです。
いざ受け入れが決まったら、通常の外来業務をしつつ、救急受け入れの準備もあるためバタバタしました。
⑥常に空気がピリピリしている
些細なミスでもすぐに報告書を書かないといけなかったので、常にビビっていました。
私は患者さんに迷惑をかけたわけではなかったのですが、ちょっとしたトラブルで会議室に呼ばれたことがあります。
会議室には10人ほど集められていて、周りは管理職ばかりの中、新入社員の私1人。
空気に耐えられず、話が終わった後に泣いてしまいました。
あのときの空気感が嫌すぎたのが医療事務を辞めたいと思ったきっかけの1つです。
周りが怒られているのを見ることも多くてつらかったです。
⑦報・連・相が多い
どの会社でもありますが、病院は特に報告・連絡・相談が多いです。
医療事務スタッフ間だけでなく、医師、看護師、検査技師などとの連携が必須なので必然的に多くなります。
私が働いていた病院では、朝と夕方に簡単なミーティングありました。
朝:その日の検査情報、予約の患者さんの情報、入院患者さんの情報の共有
夕方:インシデントの報告や翌日の仕事内容の確認
人前で話すのが苦手なので嫌な時間でした。
また、誰に、何を、いつ、どうやって伝えればよいのか悩むこともあり無駄に気を使うことが多々ありました。
私は報告・連絡・相談をしようと思ったときにこんなことを考えます。
- 「今話したら迷惑かな?」
- 「相手の時間を取ってしまって申し訳ない」
- 「こんなこと相談するのは変かな?」
- 「でも相談しなかったら怒られるかな」
色々なことが頭の中で駆け巡るので、内向型は報・連・相を苦手だと感じる人が多いのではないでしょうか。
⑧離職率が高い
私が勤めていたところは3年以内に約7割が辞めていました。
入社して先輩や同期が次々と辞めていくのを見て、異常だなと思っていました。
辞めても新たな人は増えないのに、業務量がどんどん増えました。
限られた時間でスピード感を持って仕事をするのが、辛かったです。
目の前の患者さんとも丁寧なコミュニケーションが取れず、申し訳ないと感じることもありました。
2.内向型を医療事務で活かせたこと
内向型の私にとって医療事務の正社員はきつい仕事でしたが、内向型を活かせたこともあったのでご紹介します。
①周囲をよく観察できる
受付前に座っている人といっても色々な人がいます。
今から診察を受ける人、会計を待っている人、患者さんの家族…今その人がどんな状況かをよく見ていたと思います。
・会計待ちが長い人には計算担当に確認し、患者さんにもう少し時間がかかる旨を伝える。
・受付→診察の流れなのに、受付をせずに診察室に行く人を見かけたらすぐに声をかける。
周りの人の行動や表情に敏感な内向型だからこそよく気がついて行動できたのかなと思います。
②傾聴力にすぐれている
内向型の人は聞き上手な人が多いと思います。私も話すより聞くほうが得意です。
病院で働いていると毎日様々な患者さんと接する機会がありました。
感情の起伏が激しい方、認知症の方、難聴の方などに対しても、焦らずに落ち着いて話を聴くことができたと思います。
話しやすい雰囲気を作れるように意識していました!
3.医療事務に向いている人
①メンタルが強い
クレームにいちいち落ち込んでいたらやっていけません。
命に関わる現場なので、ミスに対する指摘も厳しいです。
患者さんや周りのスタッフに怒られることがあっても、気持ちを切替えられる強靱なメンタルが必要です。
②臨機応変に動ける
病院は毎日色々な人が来ます。
私が実際に働いていたときも
- 会計をしているときに目の前で患者さんが倒れた
- 急に頭から血を流した人が来た
という状況もありました。
様々なシチュエーションを想定していても想定外のことが起きます。
あらゆる患者さんが来るので、冷静に判断して対応する能力が求められます。
また、受付をしていても医師や看護師から口を挟まれることもあります。
指示に対して素早く行動できることも大切ですね。
③正確さとスピーディーさを持っている
医療事務は直接医療行為をしませんが、ミスが許されません。
計算が1円でも違う、おつりの渡し間違い、 予約の取り間違い、、そんなことがないように正確に仕事をこなすことが大切です。
しかしだからと言ってゆっくり処理していたらどんどん人を待たせてしまうことにもなります。
緊張感のある現場で正確さとスピーディーさを発揮できる人は向いていると思われます。
④多くの人と関わるのが苦ではない
はっきり言って人と関わることが苦手な人は向いていません。
私は患者さんよりスタッフとの関わりがストレスでした。
1日に何人もの人に「お疲れさまです」と言うのでさえ嫌でした。
様々な職種の人とチームで仕事をするので、人と関わるのが好きでコミュニケーション能力がある…そんな人にはおすすめです。
4.【経験談】内向型にとって医療事務の正社員はきついと感じること8つ|まとめ
私が働いていた病院はパートの採用は無く、全員正社員の医療事務でした。
パートだったり、働く病院が違ったりしていれば私が経験したような負担は少なかったかもしれません。
あくまで私が2年間医療事務の正社員として働いて感じたことをご紹介したので、「内向型だから医療事務はやめておいたほうがいい」とは思いません。
色々な意見を参考にしていただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました♪
内向型に医療事務の正社員はきついと思ったこと
①人との関わりが多い
②クレーム対応
③急かされている空気
④マルチタスク
⑤救急対応
⑥常に空気がピリピリしている
⑦報・連・相が多い
⑧離職率が高い
医療事務に向いている人
①メンタルが強い
②臨機応変に動ける
③正確さとスピーディーさを持っている
④多くの人と関わるのが苦ではない